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ニッポンの美しきモノ作りとエルゴポックの哲学“本質を極める”という共通言語を有して

コラム vol.10
北欧ブランドの美学に見る奥ゆかしさ

さて、おなじみとなってきている本コーナーでは、日本の美しいもの、本質を追求するさまざまな事柄、豊かな生活をテーマに連載できたらと思っています。定期的にみなさまに豊かな生活への小さなヒントをお届けできればと思います。

今回は日本でも愛される北欧のモノ作りにフォーカス。北欧のモノ作りを紐解いて見ると面白い。日本のモノ作りが生み出す美学や文化、奥ゆかしさなど共通点があるのではないでしょうか?だからこそ、日本人は北欧デザインに傾倒する。そんな共通点を探ってみましょう。

時代を超えて支持される、タイムレスな美学

1872年、ナクスコウ出身のキャビネット職人、フリッツ・ハンセン氏がデンマークで創業した「フリッツ・ハンセン」は今もなお、色あせないデザインセンスとクオリティの高さで親しまれています。可愛らしいイメージで女性ファンの多い北欧ブランドですが、フリッツ・ハンセンは、シンプルなデザインの中に見られる曲線美と機能性でスカンジナビアの家具デザインを独自に切り開いてきました。一見シンプルなデザインなのですが、ファブリックや色使い、絶妙なフォルムで個性を放っていることがわかります。

フリッツ・ハンセンのなかでも代表的なのがこちらのセブン・チェアです。1955年にアルネ・ヤコブセン氏がデザインしたこの椅子は、カーブしたシェル(座面)に細くて丈夫なクローム脚を組み合わせたエレガントなシェイプ。いたってシンプルなデザインなのですが、その曲線美が静かな主張をし、オフィスや自宅に置いた際、インテリアの邪魔はせずとも、その存在感に気づくことでしょう。

これ見よがしではない、静から生まれる美しさ

時代を超えて愛されるデザインは、主張しすぎずとも、強い存在感のあるプロダクトにあります。削ぎ落とすことで粗が見えるというのが通説のモノ作りですが、削ぎ落とすことで存在感を放つというのは、その高いクオリティに裏打ちされています。徹底したクオリティコントロールの下に作られた製品は、人の手で徹底的に検査をしていきます。そうした厳しいチェックを受けた製品は、凛とした佇まいで存在感を放つのです。

日本の美学とも似ている、削ぎ落とすことで放たれる美……。それが、北欧のモノ作りにも息づいていると言えましょう。そうした似通った美学に日本人は北欧のモノ作りへの、ある種の親近感を感じているのかもしれません。静から放たれるパワーには強さと美しさがあるのです。

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