Vol.01 エルゴポックの縫製工場 | HERGOPOCH|エルゴポック公式オンラインストア

Vol.01 エルゴポックの縫製工場

表面はシンプルだけれど見えないところに想像以上の“手”がかかっている──昔から日本人が大切にしてきた、そんな奥ゆかしいものづくりを継承すべく、エルゴポックはブランド創設以来ずっとオール・メイド・イン・ジャパンにこだわっています。
単に見た目が良いだけでなく道具としての本質を備えたバッグを作るには、どうしても丹念な日本の手仕事が必要だからです。
このコンテンツでは、エルゴポックのものづくりの根幹ともいうべき縫製工場での作業の様子をご紹介いたします。素材の裁断からパーツ作り、そしてバッグをまとめ上げる工程にいたるまで、一切妥協することなく手をかけたバッグづくりをじっくりとご覧ください。

自然豊かな福島の地から

エルゴポックのバッグが作られているのは、豊かな自然とやわらかな静けさに抱かれた福島県石川郡古殿町にある縫製工場。日本人の心の故郷ともいうべき山間の風景は、初めて訪れた者にさえどこか懐かしい気持ちを思い起こさせます。

1.素材の保管倉庫

タンナーで仕上がった革素材は、工場の敷地内にある倉庫で保管されます。体育館ほどの広さのある、通気性の良い倉庫内にはエルゴポック自慢の国産レザーが種類別に積まれ、バッグへと姿を変える時を待っています。

2.革の検品

裁断の前に革を一枚一枚丁寧に検品します。目だけでなく掌や指先を使い、時間をかけてキズやシワ、ムラなどを細かくチェックし、使わない箇所にマークをしていきます。天然素材たる革の味わいと不使用箇所を見極めるには高い経験値に基づく審美眼が不可欠。そして、この丹念な検品があればこそ、その後の作業を行う職人たちは安心してバッグ作りに専念できるのです。

3.型入れ

検品後、革の上に型紙を当てパーツを抜く箇所を決めていきます。大切な素材を余すところなく使うべく、ベストな取り都合を考えスピーディーにマーク。一見簡単そうに思えますが、それぞれのバッグのパーツ数や形状を熟知していなければできない、経験値を要する仕事です。

4.裁断

型入れのマークに合わせ金属製の歯型を置き、プレス機でパーツを抜きます。小さなパーツは手作業で丁寧に裁断していきます。通常、ここまでの作業を済ませたパーツが工場に届き、そこから縫製作業を開始する例も多いなか、エルゴポックはすべての作業をこの工場内で行います。

5.革の厚みを揃える

裁断したパーツを専用の機械に一枚ずつ通し、革の厚みを均一に整えます。機械を通した後、任意の箇所をゲージで計り規定の厚さになっているかをしっかりチェック。各パートの作業は責任をもって確実に遂行され、次の工程へと引き継がれます。

6.部分鋤き

さらに、カーブした部分や折り返す箇所は革を薄く削ります。これもパーツを一枚ずつ手作業で。こうした細やかな工程のひとつひとつがバッグの美しい仕上がりへと繋がっているのです。

7.二次加工

ハンドルの根革など特に強度が求められるパーツには、芯材を入れたり2枚の革を貼り合わせたりする二次加工を施します。エルゴポックの根革は表面に使う素材2枚を、銀面を外側にして貼り合わせる贅沢な仕様。このように外からはほとんど見えない部分にも手抜かりのない仕事を行うところが、日本のものづくりの信頼性を支えているのです。

8.縫製(内縫い)

パーツがすべて揃ったらいよいよ縫製です。トートバッグなど間口が広く、やわらかな表情が求められる“袋物”は、縫い目が表に出ないようひっくり返して縫上げます。底を縫い付ける際は、ボディと底材がずれないように指でしっかりと押さえてミシンを進めます。あらかじめノリで貼るなどの下準備をしておいたほうが楽に縫うことができますが、熟練した日本の職人は、その確かな技術力によって下準備の1工程をも省くことができるのです。

9.縫製(外縫い)

ブリーフケースなど形状のカチッとしたバッグは縫い目が外に出る外縫いで仕上げます。使用するミシンは、ポストミシンと呼ばれる台座のない特殊なもの。このミシンならカーブを描く角の部分もしっかりと縫うことができるのです。

10.仕上げ

完成した製品に丸めた紙を何枚か詰め、形を整えます。出荷をするための検品を兼ねた準備であると同時に、売り場での商品の印象を左右する大事な工程。それをリズムに乗って手際よく行う。ここにもまたプロフェッショナルの手仕事があるのです。

11.完成

数多くの人の手を介して完成したバッグ。エルゴポックのバッグはシンプルに見えて、パーツ数は驚くほど多いのが特徴。そして、そのパーツの数だけ日本の職人の技術と愛情が注ぎ込まれているのです。

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